藍空ブログ

備忘録として。日々のことを綴っています。自己満足なのであしからず

その3 早瀬耕さん「未必のマクベス」

こんにちは~

最近始めた本のレビューに関してですが、最近本を読む時間が出来たので書ける内に紹介したいと思います。

(次がいつになるかわからないので(笑))

 

今回紹介するのは、早瀬耕さんの「未必のマクベス」です。

早瀬耕さんは1967年生まれの52歳。1992年に第1作「グリフォンズ・ガーデン」を執筆依頼、22年ぶりの長編となるのが今作。

 

勉強不足な私は最初、早瀬さんのことは存じ上げておりませんでした。

なぜ私がこの本に巡り合えたかというと、ある偶然のおかげでした。

仕事柄出張に行くことが多いのですが、先月三重の出張の際クライアントの方と雑談中に趣味の話になりまして、少し読書トークが盛り上がったのです。

 

読書する本を選ぶ際、とくにこだわりがなく、むしろミーハーでお勧めの本をググる傾向がある私は、読書が趣味の方と話が合うと必ずといっていいほど「最近お勧めの本はありますか?」と聞きます。

その方にお勧め頂いたのが「未必のマクベス」でした。

その方いわく、最近どはまりしたとのこと。

割と読む本の趣味が合う方がそうおっしゃってたので古本屋で探して見たところ、BOOK OFFにて発見。

読んでみると、これがなんと面白いことか。久しぶりに読む手が止まらなくなる本でした。

 

簡単にあらすじをまとめると・・・

IT企業に勤める主人公の中井優一は東南アジアを中心に交通系ICカードの販売に携わっていた。

高校時代からの友人であり同僚の伴浩輔と共に、バンコクから帰国する途中、急遽香港行きの便が澳門へと変更となる。

この澳門へのダイバートが物語の始まりであった。

謎の売婦からの予言、カイザー(皇帝)と名乗る男からの商談、香港の子会社への出向、偶然起こったかのように起きた出来事は、やがて1つの物語のストーリーのように絡み合っていく。そう、すべてはマクベスの為に…

 

私の文章力がないのでよく分からないストーリー紹介となってしまいました…ごめんなさいorz

 

ここからは感想!!

この作品の何がすごいかと言うと、ずばりストーリー構成がうまい!

いきなり会った売婦にあなたは王になる。と言われて、王になるんだ(ジオウか)というストーリー展開や、殺し屋が出てきたり、高校時代に好きだったと人が天才プログラマー且つ、整形してたりとか、一見無茶苦茶な設定でもあるのです。

しかしこれが読んでいく内にパズルのピースのように綺麗にはまっていき、恋愛且つ、サスペンス且つ、推理小説のような様々な要素を含んだ極太小説の世界に引き込まれていきます。

特にあるシーンから急激に物語が加速していきます。→キューブカレンダーの場面

 

そして欠かせないのが、シェイクスピアの4大悲劇である「マクベス」なのですが、読んだことのない私でも十分に楽しむことができます。

(本の中でも簡単にストーリーの解説はしてくれています。)

 

また、所々にある伏線をきっちり回収してくれます。(私は読者にお任せとかが嫌いなのできっちり伏線回収してくれる小説が好き)

また、この部分も読んでいる内にある程度予測はつきます。且つ、予測通りになるんですが、分かってる+αの面白さがこの小説にはあります。

 

未必とは『必ずしもそうなるものではない』という意味。

読後は、主人公の旅は正に未必のマクベスであったと思うこと間違いなしです。

 

 

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